「いただきたく存じます」の正しい使い方と意味!二重敬語にはならない?

言葉の使い方

敬語を上手に使いこなす人は、とても魅力的ですね。

職場やプライベートでも、正しい敬語を使うことで、良い印象を与えることができます。

しかし、過度に丁寧にしようとすると、知らず知らずのうちに「二重敬語」や「過剰敬語」を使ってしまうことがあります。

特に、文の終わりに使う敬語は「二重敬語」になりがちなので、注意が必要です。

今回は、「いただきたく存じます」の意味とその正しい使い方、そしてそれが二重敬語にならない理由について解説します!

「いただきたく存じます」は二重敬語に該当しない?

「いただきたく存じます」という表現には、二つの謙譲語が含まれていますが、これが二重敬語にあたるのか、少し疑問に感じるかもしれません。

二重敬語とは、同じ種類の敬語を一つの言葉に重ねて使うことを指します。

一般的に二重敬語はマナー違反とされています。以下はその例です。

  • ご拝読しました。×
  • 拝読いたしました。〇
  • お客様がお見えになられました。×
  • お客様がお見えになりました。〇

「いただきたく存じます」では、二つの謙譲語がそれぞれ異なる部分に使われており、同じ言葉に二重に使われているわけではありません。

そのため、これは二重敬語には当たりません。

ただし、形は二重敬語でも、慣例として問題なく使用される表現もあります。

例えば、「お伺いする」という言葉は、「お」と「伺う」の二つの謙譲語が使われており、これは一見二重敬語ですが、慣例的に許容されている表現です。

「いただきたく存じます」の例文

以下は「いただきたく存じます」を使った例文です。

  • 謹んでご辞退させていただきたく存じます。
  • お教えいただきたく存じます。
  • お聞かせいただきたく存じます。
  • お断りさせていただきたく存じます。
  • 一度説明させていただきたく存じます。
  • 実際にお試しいただきたく存じます。

「いただきたく存じます」の類似表現

  • ~いただけると嬉しく思います。
  • ~いただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
  • ~いただけますよう、お願い申し上げます。

「させていただく」の使い過ぎに注意

「させていただく」は「させてもらう」を丁寧に表現した言葉です。

最近では、この表現を過度に使うことが問題視されています。これを「させていただく症候群」と呼ぶこともあります。

本来、「させていただく」は相手の許可を得て行動をする場合に使う表現です。しかし、許可を得ていない状況でも使うことが増えているのです。

相手に丁寧な印象を与えようとする意図から使われることが多いですが、逆に不自然な印象を与えることもあります。

例えば、「この度、勉強会に参加させていただき、素晴らしい発表を見させていただきました。励ましのお言葉をいただき、感動させていただきました。」という文章は、過剰に「させていただく」を使っているため、不自然に感じます。

もしこの表現を多く使い過ぎていると感じた場合は、「~いたします」や「~いたしました」といった、もっと自然で聞きやすい表現に切り替えることを検討してみましょう。

まとめ

敬語を適切に使いこなすことは、社会人として大切なスキルです。正しい敬語を使うことで、相手に良い印象を与え、円滑なコミュニケーションができます。

しかし、過度に丁寧すぎる表現や、無意識に「二重敬語」や「過剰敬語」を使うことがあるため、注意が必要です。

特に、「いただきたく存じます」のような表現は、二重敬語には当たらないものの、使い方に工夫が必要な場合もあります。また、「させていただく」のように、過剰に使い過ぎると、逆に不自然な印象を与えてしまうこともあります。

敬語を使う際は、相手との関係性や文脈に応じた適切な表現を選び、自然で無理のない敬語を使うことが大切です。

日々の会話や文章で、自然な敬語を心掛け、相手とのコミュニケーションをさらに円滑にしていきましょ

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