ビジネスメールでは、あまりに直截な表現は避けるべきとされています。
直球な言い回しは、相手に対して高圧的に受け取られることがあるからです。特に気を付けるべきは、文末の言い回しです。
例えば、「~してください」といった表現は、ビジネスメールではあまり使用しません。
このような時に役立つのが「幸いです」という表現ですが、これを正しく使えているか確認しておくことが重要です。
使い方を誤ると、目上の方に失礼にあたることがありますので注意が必要です。
今回は「幸いです」の意味や使い方、類語、そしてビジネスメールでの注意点について解説します!
「幸いです」の意味とは?使い方も解説!
「幸いです」という表現は、相手にとって望ましいことやありがたいことを意味する「幸い」から派生しています。
この言葉を文末で使うと、「〜していただければありがたい」「〜してもらえると嬉しい」といった意味合いの謙譲語になります。
具体的には、「〜していただけるとありがたいです」や「〜していただけると助かります」といった表現を、さらに丁寧にしたい場合に適しています。
自分の気持ちを控えめに伝えることで、相手に行動を促す効果があります。
また、「幸いです」は強いお願いを意味するわけではなく、単にやんわりとした依頼を表現するため、直接的な「〜してください」よりも柔らかい印象を与えることができます。
さらに、この表現は依頼以外にも「気に入っていただければ幸いです」のように、相手に対する好意を表す際にも使用されます。
「幸いです」の例文
- 来週中にご返信いただけますと助かります。
- お手隙の際にご確認いただけると幸いです。
- ご笑納いただければありがたいです。
- ご指導いただければありがたく存じます。
- お口に合うと幸いです。
- ご参加いただけますと嬉しいです。
- お知らせいただければ幸いです。
「幸いです」の類似表現
- していただけると嬉しいです。
- していただけると感謝いたします。
- していただければ幸いです。
- していただけますでしょうか。
- していただけるとありがたく思います。
- お願い申し上げます。
- お願い致します。
- 助かります。
「幸いです」をビジネスメールで使用する際のポイント
「幸いです」は謙譲語であり、目上の方にも使用できますが、ビジネスメールでの使い方には注意が必要です。
この表現は「こうしてくれれば嬉しい」といった意味合いを持ちますが、裏を返すと相手の判断に委ねることを示しています。
そのため、急ぎの依頼には不適切です。「幸いです」は、期限が差し迫っていない場合や、相手に選択を委ねる場面で使うのが適切です。
もししっかりとお願いをしたい時は、「お願い申し上げます」や「していただけますでしょうか」といった表現を使う方が良いでしょう。
また、目上の方に対して「幸いです」だけでは敬語として不足と感じる場合もあります。
その際は、「幸いに存じます」や「幸甚に存じます」といったより丁寧な表現を使うと良いでしょう。
「幸甚」とは「非常に幸せである」といった意味で、特に丁寧に伝えたい時に使います。
さらに、何かを依頼された場合に「承知いたしました」や「承りました」だけだと冷たく感じられることもあります。
その際に「お役に立てれば幸いです」や「お力になれれば幸いです」といった表現を加えることで、相手に良い印象を与えることができます。
まとめ
「幸いです」は、ビジネスメールで相手にやんわりとお願いをする際にとても役立つ表現です。
直接的な頼み方を避け、柔らかく自分の希望を伝えることができます。ただし、急を要する場合や強い依頼が必要な時には避けるべきです。
また、目上の方にはさらに丁寧な表現を選ぶことが重要です。状況や相手に応じて、「幸いです」を使い分けることで、より良いコミュニケーションを築けます。
ぜひ、この表現を使いこなして、ビジネスメールをより円滑に進めてください。
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